高次脳機能障害で障害年金が受け取れる場合

文責:所長 弁護士・社会保険労務士 大澤耕平

最終更新日:2022年11月04日

1 高次脳機能障害とは

 高次脳機能障害とは、脳の器質的損傷により、記憶力や判断能力、感情制御能力などの脳の高次な機能に障害が生じることをいいます。

 例えば、交通事故やスポーツなどで頭部に大きな衝撃を受けて脳を損傷した結果、それまで温厚であったのに人格が変わったように怒りっぽくなってしまったり、記憶力などが著しく衰えて日常生活の大きな支障が生じてしまったりといったことなどが、高次脳機能障害の症例では見られます。

 なお、高次脳機能障害を考えるうえで注意が必要なことは、人間の脳機能の障害であるため、症状のあらわれかたが一様ではなく、注意しておかないと見落としてしまうことがあるということです。

 例えば、学校の成績など座学は全く問題なくできるのに、家庭科の調理実習などの身体を動かしながら段取りを組まなければできないことが全くできなくなるというように、一部の能力には問題がなく、一部の能力に強く症状があらわれるということもあります。

 そのため、障害を負う前と後とで、どのような変化があったかを慎重に見極める必要があります。

2 高次脳機能障害は器質的精神障害として扱われます

 高次脳機能障害は、障害年金の手続きのなかでは、器質的精神障害として扱われています。

 器質的精神障害として障害年金が支給されるには、1級から3級の等級に該当する必要があります。

 国の定めた障害認定基準では、1級について「高度の認知障害、高度の人格変化、その他の高度の精神神経症状が著明 なため、常時の援助が必要なもの。」、2級について、「認知障害、人格変化、その他の精神神経症状が著明なため、日常生活が 著しい制限を受けるもの。」、3級について、「1 認知障害、人格変化は著しくないが、その他の精神神経症状があり、 労働が制限を受けるもの 2 認知障害のため、労働が著しい制限を受けるもの。」と定めています。

 なお、初診日が厚生年金ではなく国民年金にしか加入していなかった場合には、2級以上の等級に該当しないと年金を受給することができませんので、注意が必要です。

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