生まれつき障害がある場合の障害年金に関するQ&A

文責:所長 弁護士 大澤耕平

最終更新日:2022年05月30日

生まれつき障害がある場合の障害年金に関するQ&A

Q生まれつきの障害で障害年金はもらえますか?

A

 障害には、生まれつきの障害(先天性の障害)と、生まれた後に事故や病気などによる障害(後天性の障害)があります。

 障害年金の制度は、先天性の障害か後天性の障害かを問わず、障害年金の対象としていますので、生まれつきの障害だからといって、そのことだけで、障害年金をあきらめる必要はありません。

 ただし、生まれつきの障害でも、障害と評価できるような症状がいつからあったかという点はケースバイケースです。

 例えば、生まれつき目に障害があって子供のころから視力がなかったという方も、遺伝性の疾患により子供の頃は視力があったものの、成長とともに徐々に視力を失うという場合もあります。

 そのため、生まれつきの障害で年金をもらえるかどうかは、実際の障害の程度の経過や医療機関での受診状況、初診日はいつであるかといった問題との関係で場合分けをして考える必要があります。

Q生まれつき障害がある場合の初診日とは?

A

⑴ 出生時から障害に関する初診日と評価できる場合

 例えば、先天性の知的障害などの場合、出生時点から障害の症状が存在することが明白であると考えられ、誕生日が発病日であり初診日であると判断されることとなります。

 この場合には、年金の納付要件は問題とならず、20歳前傷病による国民年金の支給対象となります。

 

⑵ 初診日が問題となる場合

 他方で、知的障害と異なり発達障害の患者さんの場合には、障害の原因自体は先天性であると考えられますが、いつの時点から症状があらわれたのかという初診日の確認が必要となります。

 この他にも、生まれつきの障害ではあるものの、初診日の証明が必要な病気については、初診日の証明をとらなければなりません。

 具合的には、その障害の原因となった傷病で最初に病院に行った日が「初診日」となりますが、この初診日が20歳より前であれば、先ほど述べた知的障害の場合と同様に、20歳前の傷病による障害年金の請求が認められることとなります。

 また、生まれつきの障害であったとしても、実際に最初に病院にかかったのが成人後のことであれば、通常の障害年金の申請と同様の手続きで障害年金を申請していきます。

Q障害年金はいつからもらえますか?

A

 障害年金の申請方法は、生まれつきの障害に対する初診日がいつであるかによって異なります。

 また、年金をもらえる時期については、未成年の間に初診日が来る場合には20歳の誕生日の前日が障害認定日になりますので、20歳になった時点から受給が可能となります。

 初診日が成人した後である場合には、原則として初診日の1年半後が障害認定日となりますので、その時点から受給が可能となります。

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