障害年金の事後重症請求

文責:所長 弁護士・社会保険労務士 大澤耕平

最終更新日:2022年06月23日

1 障害年金を請求することができるようになるタイミング

 障害年金を請求することができるようになるタイミングのことを、「障害認定日」といいます。

 文字通り、障害について認定を受ける日という意味であり、この認定の結果、障害年金の支給対象となる程度の重い障害があると認定されると、障害年金が支給されます。

 障害認定日は、原則として初診日(障害の原因となる傷病について最初に、病院で診察を受けた日)から1年半後に設定されます。

 例えば、平成30年1月1日に初診日があった場合、平成31年7月1日になると障害認定を受けられるようになります。

2 障害認定日では障害が認められなかった場合

 もっとも、障害認定日に障害について診断書を書いてもらい障害年金の申請をした場合でも、基準に満たない程度の障害しか認められなかった場合には、障害年金は支給されません。

 しかし、この判断は、あくまで障害認定日の時点では、障害年金の支給はできないということを意味するだけであり、将来にわたって永遠に障害年金が支給されないという効果を持っているわけではありません。

 障害の程度は、後日悪化することもあります。

 このように、障害認定日の後に、事後的に障害が悪化した場合に、その時点の障害の程度に基づいて再度、障害年金の申請をすることができます。

 この、事後的に障害が悪化した場合の障害年金の請求のことを「事後重症請求」と呼びます。

3 事後重症請求のもう一つの活用場面

 また、障害認定日には、障害年金の制度等について十分に知らなかったため、障害年金の申請を行っておらず、当時の記録も散逸してしまったため、障害認定日の症状を証明する術がないという方もいらっしゃいます。

 このような場合、残念ながら障害認定日にさかのぼって年金の支給を求めることは認められない可能性が高いです。

 もっとも、この場合でも、現時点の症状が障害年金の対象となるほど重いものであれば、事後重症請求の制度を利用して、将来に向けて障害年金の支給を申請することができます。

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